iPhone SE4と期待されていた新型が16Eとして登場した.僕が期待していたのは活路の無いAIや高価な最新SoCをのせず,7~8万円ぐらいで押さえられたモノだった.しかし,お出しされたのはAIのためにハイエンドSoCを積み,10万円スタートという購入意欲のわかない機種.16Eを出した真意を探る.

再ブランディング

最近はどのハイテク分野でも原価高騰により値上げせざるを得なくなっている状態.価格をあげればその分買うユーザーが減るなんてよく言われている.が,Appleブランドの手前多少高価格帯へシフトしても買う層は多い.であれば,9万で「SE」を売るよりも10万で「16の廉価版」として再ブランディングしてしまった方が,ユーザの反発が少なくなりそうだ.ユーザが価値を感じるかどうかは別で,AI対応とすることで価格上乗せに納得してもらおうとしているようにも感じる.

対EU圏

悪名高いライトニング端子がEU圏の規則で廃止を余儀なくされた.従って14もSE3も販売できなくなってしまった.SE3に代わるTypeCに対応した機種が必要になった.今まで当代,一世代前,SEの三機種をラインナップしていたストアから,SE3の層をごっそりナンバリング無印に移行させるのは難しい.ナンバリング無印の現行品購入層は15,16とTypeCに移行してくれる可能性が高い.14以前の型落ちであったり,SEといった格安品を求める層にとって,SE3は販売期間として寿命を迎えそうになってきている.が,原価高騰による価格上昇は避けられないので,一応安い機種を用意しましたよ~の体裁をとっているように見える.

意図的な中途半端品

格安を狙う(狙わざるを得ない)層にとっては高く,無印をポンポン買う層にとってはカメラなど買い替えるには物足りない中途半端な製品が生まれた.SE4ではなく16Eとして売らざるを得なかったように思える.Appleとしても想定内なのか,カラーバリエーションは2種類しか用意しないところに気合の無さが見える

もし安価であることにこだわるのであれば,キャリアからの月額レンタルか,PixelやAndroidといった機種の選択が必要になる.そもそもApple製品が高いのは長く使おうとするならば支払う価値のある対価だと思っているので,「格安の新型iPhone」というのが「半チャーハン大盛」みたいな一行で矛盾しているような気がしないでもない.ありがたいことに日本市場ではiPhoneの流通量が多く,中古も豊富なので状態のいい中古を適当な端末保険に入って維持するのが手っ取り早いかもしれない.「

今度時間が出来たらAndroid端末の選び方についてちょっと書いてみたい.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です