「弱者男性」といわれて思い浮かぶ像は人それぞれあり,世間で統一されているものではない.自称弱者男性から限界弱者男性まで幅広い.弱男の趣味嗜好の一つに受け身が好きというものがある.これは事実だと思っている.
昨日の日記に「能力至上主義と自身への評価値の隔たりが大きくなりすぎた」って書いた.SNSで注目されるようなずば抜けた技能もなく,十分な人間関係を築く社会性もなく.無意識のうちに自身を肯定する材料がない状態へ追いやられる.
アイドルも風俗もVtuberも,コミュニケーション(レスや握手会など)に金を払う点では同じだと考えている.高尚な目的意識がある面と,下衆な面は完全に切り離せない.その下衆な面の話.コミュニケーションを得るために自発的に金を払う行為をしているだけまだ深淵には到達していない.そこから自発性を失うと,いわゆる「クネクネ」に走ることになる.自発性を失うだけ以外に,対価として支払う資源(金や時間など)が枯渇した場合も一時的にこの状態になっている人はいるはず.

クネクネも弱男と同じネットスラングなので,厳密な定義もなく人によって解釈が異なる言葉だ.僕は「なにも行動できずにまごついている様子」だと思っている.資金,体力,気力を逸してどうしようもなくなると最終的に「受け身」になる.ならざるを得ない.これがクネクネの正体かも.
尻に敷いてくる系のキャラクターだったり,ネクタイ引っ掴んできそうなキャラクターが好きな人が地雷扱いされたり弱男の趣味扱いされるのは,自身の主導権を相手に渡すことができるという受け身の姿勢であることに他ならない.弱男趣味の一つの受け身は,「馬車に乗った王子様が迎えに来てくれる」のようなステレオタイプな少女漫画の状態と大差ないのに,冷笑されたりクネクネと揶揄されるのはちょっと納得いかない.